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今回は、社会的問題となっている環境ホルモンとの因果関係の深い『水』を研究テーマに取り上げ、小学4年生から中学3年生までの子どもたちを対象に、子どもから見た水の「実態」「評価」「イメージ」とカテゴリーを分け、それぞれを掘り下げたアンケートを実施しました。
普段は必ずしも『水』に関して特に意識していないであろう子どもたちですが、我々、大人以上の鋭い分析や観察力を持っていることが本調査レポートから明らかになるかと思います。調査結果を我々は真摯に受け止めるとともに、企業や行政をはじめ、生活を営む個々人の水と暮らしを考える上でのヒントになれば幸いです。
『あなたが住んでいる街は「水がきれいな街」だと思いますか?』この質問に「きれいだ」と感じている子どもは27%、「汚れている」と感じている子どもも27%とほぼ同数でした。一方で、「どちらとも言えない」と答えている子どもが約過半数で、うち理由無回答が50%を占めています。この結果から、子どもたちが水の「きれい・きたない」を判断する基準がないことがわかります。また、「きれいだ」と回答した27%以外の73%の子どもは「水は決してきれいではない」と感じています。
上記質問の回答を地域別に分析すると、自分の街の水が「きれいだ」と半数が感じているのは熊本(59%)・札幌(53%)・金沢・山口(ともに50%)のわずか4都市でした。反対に「汚れている」と半数以上が感じているのは埼玉(60%)と大阪(58%)でした。また、埼玉では「非常に水がきたない街だ」と答えた子どもが32%で、水の都といわれている大阪においては「水のきれいさが自慢できる街だ」と回答した子どもは0%でした。
水が「汚れている」「どちらとも言えない」と回答した73%の子どもに『汚れていると感じる理由』を質問したところ、最も多かった回答が「水遊びができる小川が身近にない」で64%、次いで「川は汚れ、魚も見えない」が32%という結果でした。この2つの回答で『汚れていると感じる理由』の62%を占めており、川遊びや水遊びなど子どもたちが水と触れ合える機会が生活環境の中から消えていることがわかります。テレビゲームやパソコンの普及などで子どもの遊びが家の中になりがちであるという声も聞かれますが、子どもが外で遊びたくても遊べない環境に置かれているとも言えるようです。
『あなたが住んでいる街で気に入っている事柄はどれですか?』この質問の回答に子どもたちは「友達がたくさんいる」が70%、「通勤や通学に便利」39%、「買物やレジャーに便利」31%などと答えています。一方、自然に関連する回答としては「季節の変化を感じる」が36%と比較的高いものの、「星がきれい」14%、「空気がおいしい」9%など相対的に低い数値です。毎日生活する場所としては便利ですが、“きれいで、おいしい自然”を感じている子どもたちは少ないようです。
子どもたちが体験した『水遊び』を質問しました。回答として「雪合戦をした(73%)」「川で泳いだ(51%)」「海の中を潜った(46%)」などが約半数を占めています。また、千葉・埼玉・名古屋の子どもの90%以上が「雪合戦」の経験があると回答していますが、雪の多い札幌では86%と下回っていました。逆に温かい海に囲まれた沖縄の子どもが「海の中を潜った」のが40%に対し、冷たい海の北海道では76%とおもしろい結果も出ています。