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2025年8月19日
続く物価高は消費者の生活・引越スタイルにどう影響しているかを調査
2022年4月以降に引越をした20歳以上の男女511名のうち、最近物価高を「とても感じる」「やや感じる」と回答した人は483人(94.5%)でした。
中でも「食」に関する物価高感が強く、特売を利用するなど「食」に関する消費で物価高対策を行っている様子もうかがえます。
物価高を「とても感じる」「やや感じる」と回答した483名は、支出を制限することでライフスタイルを変化させているようです。
その中の約半数が「無駄な支出を減らすようになった」と回答。同時に「"欲しいもの"より"必要なもの"を重視する」など商品選びの眼が厳しくなっていることが分かりました。
住居選定では44.8%、引越費用では55.6%が物価高を実感していることが分かりました。その影響により郊外や地方などへの引越を検討する傾向も増加しているようです。
バブル崩壊後およそ30年間デフレが続いた日本は、2022年の春先からインフレに転じたと言われています。日本のインフレ率を指す消費者物価指数(生鮮食品を除く総合、総務省統計)は、長きにわたり前年同月比がマイナスからゼロ%台を推移していました。しかし2021年9月にプラスに転じ、2022年4月に前年比2.1%を示してからは急上昇し、同年12月には4%を超えました。その後はゆるやかに下がり2024年は2%台を推移していましたが、再び上昇して2025年上半期は3%台に。未だインフレが続いているとみられています。
日本のインフレ要因は、ロシアとウクライナの情勢不安に端を発するエネルギーや食料の高騰と、円安や人手不足と言われます。これらは引越料金にも大きな影響を及ぼしていますが、さらに近年、引越需要の過度な集中による需給バランスの崩れによって引越料金が高騰するケースが見られます。
こういった環境の下で、消費者の皆さんは引越に関してどのように行動されているのでしょうか。アート引越センター株式会社のシンクタンクである「0123引越文化研究所」は、消費者物価指数が急上昇した2022年4月以降に引越した人を対象に「物価高における生活スタイル」に関する調査を行いましたので、その結果をご報告いたします。
今回は日本全国を調査対象として、2022年4月以降に引越した人511名にアンケートを実施しました。属性としては、20歳以上の男性285名、女性226名です。まず引越に関する問いの前に、現在の物価に対する実感を聞きました。
「とても感じる」と回答した人が365名、「やや感じる」と回答した人が118名。合わせると、物価高を感じている人は483名(=94.5%)にのぼりました。
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さらに、物価高を「とても感じる」「やや感じる」と回答した483名に実感の詳細を聞きました。「どのような面で物価高を感じるのか」「どのような対策をしているか」の問いに対して回答が多かったのは「食」に対する選択肢でした。中でも、食料品価格に対して物価高を感じる人は85.1%と高い数値を示しました。また、物価高の対策も「食」に関する回答が高い数値を示しました。
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一方、物価高によってライフスタイルを変えたり、見直すことはあったのでしょうか。引越も含めて、物価高を「とても感じる」「やや感じる」と回答した483名に状況を聞いたところ、「無駄な支出を減らす」と回答した人が49.7%。そのほかの回答からも生活の中で支出を制限する様子がうかがえます。同時に「"欲しいもの"より"必要なもの"を重視するようになった」と回答した人が約3割。そのほかの回答からも、買い物の際に商品を選ぶ眼が厳しくなっていることが分かりました。
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調査対象である2022年4月以降に引越した人は、物価高が進行する中で引越を行ったことでどのような影響を受けたのでしょうか。引越の現状を調査対象者511名に聞きました。
地価や家賃が引越に「とても影響した」と回答した人は86名、「やや影響した」と回答した人は143名。合計で229名(=44.8%)が、住居選定での物価高の引越への影響を挙げました。一方で47.2%が影響しなかったとも回答しており、住宅に関する物価高の影響度は、食品などの日用品と比べてまだあまり高くない様子もうかがえます。
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「とても影響した」「やや影響した」と回答した計2 2 9名に、住居選定で物価高がどのような影響を与えたかをたずねたところ、郊外や地方など住居費用が抑えられる場所を検討するなど考え方に変化が生じた人が多かったことが分かりました。
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また、全体的な引越費用について聞いたところ、「(物価高を)とても感じた」と回答した人は114名、「やや感じた」と回答した人は170名。合計284名(=55.6%)が引越費用全体に関する物価高を実感したと回答しました。
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「とても感じた」「やや感じた」と回答した計284名に聞いたところ、物価高を実感した項目の中で、運搬など引越自体の費用に物価高を実感したと答えた人が167名(=58.8%)と一番多い結果となりました。ガソリンなど燃料費の高騰や人手不足に関わる諸問題が、引越費用の高騰感に影響していることがうかがえます。
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最後に、調査対象の511名に、物価高の今後について2つの質問をしたところ、直接的に「食」「暮らし」「楽しみ」に関わる項目を挙げた人が多いことが分かります。物価高であっても、また物価高が落ち着いた際にも、消費者は「食」に比重を置いて思考・行動したいと考えていることがうかがえると同時に、趣味やレジャーなどに重きを置く傾向もみられました。また、住居や暮らしの環境がそれらの次に重要な項目であることも分かりました。
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2022年4月以降に引越した20歳以上の男女(日本全国が対象)
511名
2025年7月上旬